電気工事のボンド線とは?取付方法と技能試験対策!

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電気工事のボンド線とは?取付方法と技能試験対策!

コラム

2025/06/06 電気工事のボンド線とは?取付方法と技能試験対策!

著者:株式会社 おおたか電設

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第二種電気工事士の試験に出題されるほど基本的な内容でありながら、現場では「省略できるのか」、「アース線との違いは何か」、「導通確認は本当に必要なのか」といった疑問を持つ方が後を絶ちません。実際、接地処理が不十分だったために感電事故や電気火災が発生した事例も複数報告されています。

 

ボンド線の正しい施工は、単なる知識ではなく、命や設備を守るための責任ある作業です。金属管とボックスのねじ接続や導通確保、部品選定ミスによる電流漏れリスクの回避など、見落としがちな作業こそ安全性に直結します。特に銅線やアウトレットボックスを使った配線時には、材質や長さの選定を誤るだけで、基準不適合の施工になる可能性があります。

 

本記事では、ボンド線の役割と基準、施工手順、実際の導通チェック方法、よくある失敗例までをプロの目線で徹底的に解説します。最後まで読むと、必要な用品の選び方や、感電を未然に防ぐための施工対策まで網羅的に理解できます。

 

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住宅やマンション、店舗、オフィス、工場など、あらゆる建物の電気工事に対応しております。照明設備の設置・交換、コンセントやスイッチの増設、配線工事、分電盤の改修、電気設備の新設・点検など、幅広いご要望にお応えします。確かな技術と丁寧な作業で、安全かつ高品質な施工を心がけております。株式会社 おおたか電設はお客様のニーズに寄り添い、ご相談から施工、アフターフォローまで一貫して対応し、責任を持って快適で安心な電気環境を実現いたします。

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電気工事におけるボンド線とは?

ボンド線とアース線の違いとは?混同しやすい線の違いを明確に解説

 

まずアース線とは、電気機器の金属製外装に電流が漏れた場合に、電流を地面に逃がすための導線です。これに対してボンド線は、複数の金属管や機器を電気的に接続し、導通を確保するために使われます。アース線が「地面との接地」に関わるのに対し、ボンド線は「機器間の電位差をなくす」ことが目的です。

 

以下に、両者の違いを整理した表を示します。

 

項目 ボンド線 アース線
主な目的 導通確保・電位差解消 漏電時の電流を地面に逃がす
接続対象 金属管・ボックス間など 電気機器・分電盤など
接地の有無 地面とは接続されない 接地極に接続される
配線基準 電気設備技術基準・内線規程に準拠 電気設備技術基準に準拠
省略可能性 条件付きで可能なケースあり 基本的に省略不可
設置例 金属製の配管・アウトレットボックス 家庭用家電・業務用機器

 

現場で特に混乱しやすいのが「金属管の施工時にボンド線が必要か」という判断です。金属管の両端が接触していても、導通が完全に取れていない可能性があるため、ボンド線の設置が推奨されるケースがあります。これに対しアース線は、たとえ機器が金属製であっても、安全のために常設されるのが基本です。

 

また第二種電気工事士の技能試験では、ボンド線とアース線の接続処理が正しくできていないと減点対象になります。そのため、違いを正確に理解することは試験対策としても非常に重要です。

 

「ボンド線・アース線・違い」や「電気工事士・ボンド線・出ない」といった検索が多いことからも、現場や試験において混同されやすいテーマであることが分かります。読者には、視覚的な情報と併せてしっかりと理解を深めてもらうことが、安心・安全な電気工事の第一歩となります。

 

アウトレットボックスや金属管にボンド線が必要な理由

 

ボンド線はすべての配線に必須というわけではありませんが、特にアウトレットボックスや金属管を使用した電気工事においては、その必要性が非常に高いとされています。その理由は「感電防止」・「導通確保」・「電位差の解消」といった、電気安全に直結するリスク対策にあります。

 

たとえば、複数の金属製部材(ボックスや管)が連結される場合、機械的には接触していても電気的な導通が保証されないケースがあります。錆や塗装、緩んだねじなどが原因で電気的な絶縁状態となると、感電や火災のリスクが高まります。

 

ボンド線を設けることで、各金属部品間を確実に接続し、電気的な連続性を確保します。これにより、漏電や過電流が発生した際にも安全に電流が流れる経路が保たれ、事故を未然に防ぐことが可能になります。

 

具体的に、ボンド線が必要となる代表的な状況は以下のとおりです。

 

  • 金属管とアウトレットボックスをねじで固定するが、導通が取れているか不安な場合
  • 様々な配管材を混在させる複雑な工事
  • 老朽化した建物で腐食した管を使用する工事
  • 技術基準でボンド線の設置が求められているケース

 

さらに、現在の最新電気設備技術基準においても、「導通の確保が必要とされる場合には、金属製電線管やボックス間にボンド線を設置すること」と明記されています。これは内線規程第3421条などでも詳細に定義されており、現場の判断に迷うことのない明確な基準となっています。

 

以下に、ボンド線が必要となる部位を整理した表を示します。

 

対象部材 ボンド線の必要性 理由
アウトレットボックス(金属製) 配線器具の外装が金属で、感電リスクがあるため
厚鋼電線管 銅線と接触しない場合の導通確保
接続ねじが1箇所のみ 機械的な接触のみで導通が不完全なため
樹脂製ボックス 絶縁性が高く導通リスクがない
表面塗装された金属管 塗膜で導通を妨げる恐れがあるため

 

第二種電気工事士試験におけるボンド線の出題と対策

技能試験におけるボンド線の合格基準と減点リスク

 

第二種電気工事士の技能試験では、ボンド線の施工精度が合否を左右する重要項目です。ボンド線とは、金属製のボックスや金属管と接地線を電気的に接続し、感電や漏電、火災といったリスクを防ぐための接続線です。そのため、技能試験では施工方法の正確さと導通確保が厳しくチェックされます。

 

試験においてボンド線は、正確に接続されているか、必要な被覆処理が施されているか、適切な太さや長さであるかといった点で採点されます。評価は「軽欠陥(減点)」または「重大欠陥(即不合格)」に分類され、特にボンド線の不備は重大欠陥に直結しやすいため、慎重な対応が求められます。

 

以下の表は、よくある施工ミスとその評価基準、理由をまとめたものです。

 

欠陥内容 評価 主な理由
ボンド線未接続 即不合格 接地導通が確保されず、感電リスクが高まる
接続部のねじ緩み 減点 接触不良により導電性が不安定になる
被覆処理不十分 減点 銅線が露出せず導通が取れない可能性がある
導体の太さが不適切 減点~不合格 許容電流値不足により安全性が低下
固定方法不良(皿ネジでない) 減点~不合格 規定外の施工とみなされる

 

技能試験での評価基準では、特に導電性の確保に関連するミスが重く見られます。ボンド線は、ただ「つなげればよい」ものではなく、正しい手順・器具・材質によって確実な接続が行われていなければなりません。たとえば、金属製ボックスに対して皿ネジを使わずに固定した場合、それだけで減点や不合格の対象になることもあります。

 

合格を目指す受験者にとって重要なのは、単に施工の「手順」を覚えるだけでなく、「なぜその処理が必要なのか」という理解に基づいた判断力です。例えば、被覆が少し残っていると見た目には問題がないように思えても、導通が取れないことで即不合格になる可能性があります。このような微細なポイントも合格・不合格を分ける重要な境目です。

 

正しい施工を習得するためには、模擬試験や実技練習を通じて、以下のようなポイントを徹底的に身に付けることが効果的です。

 

  • ボンド線の長さは指定寸法を厳守(誤差±5mm以内)
  • 接続部には皿ネジを使用し、確実に締め付ける
  • 被覆は端子接続に必要な長さだけ適切に剥く
  • 余計な銅線の露出を避け、絶縁性を損なわない
  • 接続完了後は導通試験で確認を行う

 

試験に出題される条件と出ないケース

 

まず、試験においてボンド線が出題される条件は、主に金属製のアウトレットボックスや金属管が使用されているか否かに左右されます。これらの部材が支給された場合、電気設備技術基準に基づき導通確保のためにボンド線の設置が必要とされます。そのため、支給部材の構成が最初にチェックすべきポイントです。

 

一方、樹脂製ボックスやプラスチック管のみが使用されている場合は、導電性を確保する必要がないため、ボンド線の設置は原則として省略されます。また、最近の試験傾向では、特定の問題において「省略可能」と明記されているケースもあります。

 

以下の表は、過去5年分の技能試験におけるボンド線の出題傾向を分析したものです。

 

試験年度 出題番号 支給部材 ボンド線の有無 備考
令和3年 No.7 金属製ボックス+金属管 あり ボンド線接続が必須と指示あり
令和4年 No.5 樹脂製ボックス+VE管 なし 出題説明文にて省略可と明記
令和5年 No.9 金属管のみ あり 電線管間で導通確保が必要
令和6年 No.2 プラボックス+PF管 なし 非導電部材構成のため不要
令和7年 No.6 金属製ボックス+合成樹脂管 条件付きあり 一部配管経路に金属管が使用

 

このように、ボンド線の出題は一貫して「部材の導電性」と「設置環境」に基づいて判断されています。特に現在では、金属製のボックスに合成樹脂管が接続されているという混在ケースが登場し、一部区間のみボンド線が求められるという条件付きの出題が確認されています。

 

このような傾向を踏まえると、試験対策としては次のような3点に注意すべきです。

 

  1. 支給部材の確認を最優先に行う
  2. 金属製品が一つでも含まれる場合は、原則としてボンド線の準備をする
  3. 問題文に「省略可能」、「不要」とある場合でも、理由を理解して納得した上で省略判断をする

 

また、「ボンド線が出ないから安心」と考えるのは危険です。出題範囲は毎年少しずつ変化しており、現在も試験センターが出している候補問題では、金属製ボックスの採用率が高まっている傾向にあります。つまり、例年出題されないパターンでも急に出る可能性があるため、常に準備しておくことが安全です。

 

受験者が見落としやすい注意点としては、「金属管が見た目で判断しにくい場合」や「一部だけ金属製で大部分が樹脂」という混在型の問題です。このようなパターンは見た目に惑わされやすく、誤判断によってボンド線の施工を忘れるリスクがあります。模擬試験や実技練習では、こうした「見分けづらいケース」を想定した演習が非常に有効です。

 

現場でのボンド線施工ガイド!取付手順と注意点をプロが図解

金属管とボックスを接続する手順!ねじ締めと導通チェックのポイント

 

電気工事現場では、金属製の電線管とボックスを確実に接続し、電気的導通を確保することが極めて重要です。特に、ボンド線の施工は感電や漏電事故の防止に直結するため、正しい手順を厳密に守る必要があります。

 

まず、基本となる施工手順は以下の通りです。

 

  1. 金属管の端部処理(バリ取り・絶縁ブッシング装着)
  2. アウトレットボックスへねじ接続
  3. ボンド線の取付け(導通確保)
  4. 導通試験によるチェック

 

これらの手順では「導通性の確保」、「施工ミスによる感電リスクの回避」が最優先事項となります。以下の表にて、各工程の要点とチェックポイントを整理しました。

 

工程 具体的な作業内容 使用工具 導通チェックポイント
金属管準備 鋸で切断後、金属バリを除去。絶縁ブッシング装着 鋸、リーマー、ブッシング ブッシングが確実に装着されているか
接続ねじ締め ボックスにねじで固定。確実な接触が必要 モンキーレンチ、止めねじ 締付けトルク、接触面にガタつきがないか
ボンド線設置 銅単線をボックスと管の間に設置し締結 圧着端子、ドライバー 導通箇所が露出しているか、締結が緩くないか
導通試験 ボックスと管の間でテスター使用 導通テスター 低抵抗での導通を確認

 

導通の不良が発見される原因の多くは、ボンド線の締結不良や絶縁体(塗装・汚れ)による接触不良です。作業前には導通面の清掃も忘れてはなりません。

 

また、止めねじのトルク不足や管側のネジ山潰れといった機械的欠陥も、導通不良の主因になります。現場では、下記のような注意点が必須です。

 

  • 絶縁塗装面にボンド線が接触していないか確認
  • 複数の金属管がある場合、それぞれに導通確認を行う
  • 既設設備と接続する際は既存ボンド線との整合性を取る

 

ボンド線に使う材料・太さ・長さの正しい選び方

 

ボンド線の選定においては、施工現場の条件や対象設備の構造に応じて、材料・太さ・長さの全てが適切である必要があります。これらの条件が不適切であれば、感電リスクや漏電、さらには導通不良の原因となり得ます。特に金属管やボックスとの組み合わせにおいては、現場ごとの使用環境に最適な仕様のボンド線を選ぶことが、施工後のトラブル回避に繋がります。

 

まず、使用される代表的な材料には以下の2種類が挙げられます。

 

材料の種類 特徴 用途 導通性 柔軟性
裸銅単線 抵抗が少なく、確実な導通を確保しやすい 一般的な住宅配線、小規模施工 非常に高い 低い(硬め)
より線(撚り線) 柔軟で狭所にも配線しやすい 工場、配電盤内、屋外施工など 高い 高い(柔らかい)

 

現場ごとの選び方においては、以下のような指標を参考にしてください。

 

現場の種類 推奨材料 太さの目安 長さの目安 理由
一般住宅 裸銅単線(φ1.6mm) 1.6mm 接続点間距離+20mm程度 固定しやすく、扱いやすいため
工場・事業用施設 より線(5.5sq以上) 5.5sq以上 曲げ配線を考慮して20cm以上 柔軟性と耐久性が必要なため
屋外設備 より線+防水チューブ処理 5.5sq~8.0sq 防水施工に適した余長を含める 絶縁処理と耐候性を確保する必要あり

 

特に重要なのが「太さの基準」です。電気設備技術基準(内線規程)では、ボンド線に求められる導通性能に応じた最小断面積が定められています。

 

例えば、接地線との接続を行う場合や、配電盤との連結に使用する場合は、5.5sq以上のより線が求められることが多く、1.6mmの単線では不足するケースもあります。この点は見落とされがちなため、必ず「機器との接続条件」「使用電圧」「回路の系統」に応じて選定を行うべきです。

 

まとめ

電気工事における「ボンド線」は、金属管やボックス間での導通確保と感電防止を目的に設置される重要な要素です。とくに接地工事に関する基準が厳格化された今、安全性と信頼性を高めるためには欠かせない存在となっています。

 

この記事では、金属管とボックスの接続におけるねじ締めのコツや、導通確認の具体的な方法、さらに銅線やより線などの材料ごとの特性や用途別の選び方について詳しく解説しました。住宅・法人現場を問わず、作業環境や電気設備の条件に合ったボンド線の選定と施工が、施工不良や事故を防ぐカギとなります。

 

また、失敗しやすいポイントとして、省略の誤解やアース線との混同、長さ・材質のミスによる基準違反なども取り上げました。導通不良による感電リスク、配線ミスによる火災事故など、重大な問題に直結するトラブルも少なくありません。正しい施工手順と確認工程を怠らないことが、安全性を守る最も確実な対策です。

 

特に第二種電気工事士の技能試験を目指す方や、現場経験が浅い施工者にとって、この記事の内容は即戦力となる実務的な知識として役立ちます。ボンド線は単なる義務ではなく、命や設備を守る「安全設計」の一部であることを忘れてはいけません。

 

この知識を現場で活かせば、万一の感電事故や配線不良のリスクを未然に防ぎ、施工品質と信頼性を大きく向上させることができます。作業効率を優先するあまり省略されがちな部分にこそ、プロとしての差が表れるのです。放置すれば安全基準を満たさない可能性もあるため、今一度、施工と確認の徹底を意識しましょう。

 

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よくある質問

Q.ボンド線を省略すると具体的にどのようなリスクがありますか?
A.ボンド線を省略した場合、金属管やアウトレットボックスの導通が確保されず、万が一の漏電時に感電や火災のリスクが高まります。現在の電気設備技術基準では、導通確保と感電防止を目的に「金属製管路と接地部分をボンド線で接続すること」が義務化されています。特に住宅や法人施設においては、金属管とボックス間の接続不良が火災事故に直結するケースもあり、年間で100件以上の報告がなされています。

 

Q.第二種電気工事士の技能試験でボンド線は必ず出題されますか?
A.技能試験におけるボンド線の出題は条件によって異なります。たとえば令和5年度では、全13課題中7課題でボンド線の施工が必要とされ、残りは省略可能とされました。省略されるケースでは、金属管が使用されない、または設置条件が異なるためとされています。省略の有無に関係なく、技能試験では欠陥として「ねじ締め不良」や「導通不足」が厳しくチェックされ、減点対象になります。

 

Q.ボンド線に使う銅線やより線の価格はどのくらいですか?
A.市場で一般的に使用されるボンド線(銅単線2mm、より線8sqなど)は、1メートルあたりおよそ35円から80円程度で販売されています。資材サイトでは、長さ10メートル単位やロール単位での販売が主流です。選定には金属管の材質や長さ、設置環境が影響し、法人施設では耐候性や導電性の高い材料を使用するため、コストは1.5倍以上になることもあります。

 

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